(アイキャッチ画像の出典: Flag Vectors by Vecteezy)
Gudde Mëtteg!どうもお久しぶりです。masa-zehnです。せっかく公式ブログがあるというのに半年近く新規投稿がなかったので、リハビリがてらルクセンブルク語について書いていこうと思います。
目次 – Inhaltsverzeechnes
- ルクセンブルク語とは? – Wat ass Lëtzebuergesch?
- 政府が作ったオンライン辞書がある! – Et gëtt en Online Wierderbuch erstallt vun der Regierung!
- まとめ - Fazit
ルクセンブルク語とは?
– Wat ass Lëtzebuergesch?
ルクセンブルク語(EN:Luxembourgish / LB:Lëtzebuergesch)は、主にルクセンブルクで話されている言語であり、標準ドイツ語(高地ドイツ語)と同じ西ゲルマン語群に属しています。平たく言えばドイツ語の兄弟語ですね。少し見比べてみましょう。
- ルクセンブルク語: Ech sinn Student. Schwätzt Dir Lëtzebuergesch?
- 標準ドイツ語: Ich bin Student. Sprechen Sie Luxemburgisch?
- 日本語: 私は学生です。あなたはルクセンブルク語を話しますか?
なんだか似てるような似てないような…。一人称を表す”Ech”はドイツ語の”Ich”によく似ていますね。「(言語を)話す」という単語はドイツ語では”sprechen”ですが、ルクセンブルク語では”schwätzen”となります。例文では人称変化によって”schwätzt”となっています。
ルクセンブルクはドイツとフランスに挟まれた位置にあり、公用語にはルクセンブルク語に加えてドイツ語とフランス語があるので、ドイツ語のみならずフランス語の影響も強く受けています。例えば”Bonjour.”はフランス語の挨拶に使える単語ですが、ルクセンブルク語でも挨拶として使えます。「ありがとう」を表す”Merci.”もフランス語と同じです。ドイツ語ないしフランス語の知識があると、文章を眺めているだけでいくつかの単語は意味を推測することが出来ます。ドイツ語学習者の私にとっては「分かりそうで分からない」、「分からなさそうなのに少し分かる」、この塩梅が絶妙でルクセンブルク語の沼にどっぷりとハマってしまいました。
「そんなこと言ったって、ドイツ語もフランス語もよく知らないよ」という方のために、一つ面白い単語を用意しました。”Firwat”という単語です。これがどんな意味なのかぜひ推測してみてください。以下はヒントです。
- “fir”は英語の”for”、ドイツ語の”für”と同じ語源の単語。
- “wat”は[vaːt]と発音する。
分かりましたか?答えは、「なぜ」という意味です。英語で”For what?”や”What for?”というと「なぜ?」、「どうして?」という意味になります。ルクセンブルク語で”what”に対応する単語は”wat”ですので、“Firwat”は”For what”が一単語になったものだと言えるでしょう。英語からの借用語も数多くあるので、ドイツ語やフランス語が分からなくてもルクセンブルク語は十分楽しめます!
政府が作ったオンライン辞書がある!
– Et gëtt en Online Wierderbuch erstallt vun der Regierung!
オンライン辞書があるのは今日では珍しくないですが、政府公式のオンライン辞書というのはなかなかないですよね?それがあるんですよ。そう、ルクセンブルク語ならね。その名も”lod.lu“。名前が短くて覚えやすいですね!
私がこの辞書を愛用している理由は、
- ほぼ全ての単語で発音記号が記載されている上に、実際の発音が聞ける
- ルクセンブルク語のみならずドイツ語、フランス語、英語、ポルトガル語で検索ができる(表示言語もこの5言語から選べる)
- ドイツ語、フランス語、英語、ポルトガル語で意味が近い単語が掲載されている
- 音声付きの例文が豊富に用意されている
- 無料で使える
ルクセンブルク語の学習を始める前にスイスドイツ語を少しだけ勉強していたのですが、私が調べた限りではここまでかゆいところに手が届く学習教材に出会えませんでした。スペルに関しては頑張って調べれば文献が見つかりそうですが、発音に関しては話者数が少ない言語だとインターネット上になければ、その言語圏に住んでいる/住んでいた友人を作るか、現地に赴くかのどちらかになってしまいます。それがなんと、lod.luなら単語だけでなく例文の発音まで聞くことができるのです。
さらに、ルクセンブルク語以外の4言語で検索が出来て、ルクセンブルク語の単語とそれと似た意味を持つ単語がそれぞれの言語で表示されるという機能は語学好きにはたまりません。ルクセンブルク語の学習をするついでに他の言語まで学習できてしまう。なんなら、英語で検索をかけてドイツ語の単語を見る…といったこともできるので、英独辞典、独仏辞典、葡仏辞典などとして使うこともできるのです!もちろん、何単語調べたって無料です。
はじめて言語設定を見た時に「どうしてポルトガル語も?」と思い調べてみたところ、ルクセンブルクの外国人居住者の36%がポルトガル人で、ポルトガル語話者の大きなコミュニティがあるようです。(参考文献:”ルクセンブルク大公国 徹底解説”. ルクセンブルク政府広報局 出版部門. 2015年3月発行. (参照:2024-08-17))
まとめ – Fazit
ルクセンブルク語の楽しさが少しでもお伝えできたでしょうか。ルクセンブルク語は日本語の学習教材がまだまだ少ないですが、英語で検索してみるとlod.luの他にも多数ヒットします。「ルクセンブルク語楽しそう!」と思った方はぜひ色々と検索してみてください!
リハビリのつもりで書き始めたのに、ルクセンブルク語とlod.luへの愛が溢れて長くなってしまいました。ルクセンブルク語のよく使う単語やフレーズ、簡単な文法についてはまた別の記事で書こうと思います。
今回の記事はこのあたりで筆を置こうと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!
(文責:maza-zehn)
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